私たちは、地域の企業を応援します。
財団法人 高知県産業振興センター
高知県中小企業支援センター
design デザイン特集

クリエイターは、今、
何を求め、求められているのか。
高知のクリエイターは、
これからどこへ向かうのか。
クリエイティブの力で
何ができるのか。何をしたいか。
そこから「TCG・土佐クリエイターズギルド」は生まれた。
高知県内の広告業界で活躍するクリエイターの集団「TGC・土佐クリエイターズギルド」の事務局長である高橋祐介さんにお話を伺った。
設立の目的
ギルドのメンバーは、ある時は同じ仕事をするパートナーであり、また、ある時はライバルとなる存在です。メンバーは、仕事に携わってきた時代、経験、実績、職種、会社等の立場も様々で、現在約100名が個人として参加しています。共通点は何らかの形で広告に携わる仕事をしていることです。 設立(2008年6月7日)した大きな目的は、会員相互ネットワーク作りとクリエイティブのレベルアップです。また、クリエイティブの力を地域に活かして、産業の活性化や地域貢献を図っていきたいということがあります。
デザインを活用した地域の取り組み
デザインの力を地域の産業振興に活かした取り組みはたくさんあります。例えば、日本一のうちわの産地である香川県丸亀市では、需要が減少している丸亀うちわの活性化を目指して、うちわのデザインコンクールを開催しています。また、愛媛県今治市でも、タオルに関する様々な情報を世界に向けて発信する取り組みが進められています。 県外に出て、空港や駅のお土産の売店などでも、うまくデザインしてるなと思う地域と工夫すればもっと良くなる地域があります。クリエイティブの方向性が一貫しているものは、統一感、明瞭性があり、強い印象を与えることができます。 高知には全国に誇れる素材があります。この素材を強いブランドにして県外へ売り出すために、TCGの力を結集できればという思いがあります。
クリエイターの仕事
私たちの仕事は、一般的に広告代理店やデザイン事務所といった会社単位の場合、営業やクリエイティブディレクターが、クライアントと打ち合わせした上で、企画の主旨や表現方法にあったスタッフを組みます。デザイナー、コピーライター、イラストレーター、カメラマン、WEBデザイナー等、一度に多くのスタッフが関わることもあります。それぞれの組み合わせにより、出来上がりはまったく違ったものになってきます。もちろん、同じ人がディレクターやデザイナー、またはコピーライターを兼ねるという仕事もあります。この場合は方向性のブレが少なくなるというメリットもありますが、表現力がかぎられることもあります。 クライアントの皆さんには、ひとつの仕事に多くの専門家が関わってひとつの作品ができていく、ということを理解していたただいて充実したスタッフ体制で仕事ができるとありがたいですね。
デザインの意味
ひとつひとつのデザインには、多くの意味が含まれています。例えば会社のロゴマークを作成する場合、クライアントとの打ち合わせからコンセプトを導き出し、イメージの方向性を組み上げ、制作に取りかかります。ここで重要なのは、そのマークがどういう風にどんな場面で使用されるかということです。看板や名刺、封筒、パンフレット、ホームページ等様々なケースを想定しトータルで活きるデザインを考えていきます。そういった広い視野から始まり、徐々に方向性が絞られ、最終的に独自性が強く出ているものは、やはり息の長い、いつになっても使える、そんなデザインになっています。場当たり的なものはまたすぐ場当たり的に変更するというケースが多く、一貫性がないので消費者も混乱してしまいます。「赤」には「赤」の理由があり、「丸」には「丸」の意味がしっかりあるかどうか、それが肝心です。
TCG年鑑の発行
土佐クリエイターズギルドでは、この夏発刊を目指して現在年鑑を作成中です。この年鑑は会員のここ3年鑑の代表的な作品を掲載したもので、クライアントの皆さんから見ても、クリエイターの違いがわかるガイドブック的なものとして使えますので、面白いのではないかと思います。作品を掲載する会員にとっては、他者の作品を見ることで刺激を受け、個々のレベルアップにも繋がること期待しています。年鑑は、会員に配布するほか一部販売する予定です。高知県にも実力のあるクリエイターがたくさんいますので、ぜひ知っていただきたいですね。また、この業界のことも併せて知っていただければと思います。
今後の取り組み
TCGの活動は、まだはじまったばかり。それぞれが仕事をしながらの活動なので時間は限られますが、地域にも貢献できるような存在にしていきたいと思っています。 とにかく、できることから少しずつ、まずはできることからすこしずつ。まずは自分たちで刺激し合い、レベルを引き上げ、いずれ高知の中でなくてはならない存在になっていければと思います。

TCG年鑑2008
各界員の過去3年鑑(2006~2008)の作品200点を一挙掲載。
※2009年8月発刊予定
