情報プラットフォーム 2009年8月号 No.263

design デザイン特集

デザイン特集5
松崎地域計画本舗
〒781-5601
高知県香南市夜須町坪井1247-4
TEL・FAX0887-55-5744(夜10時迄受付)
(ご連絡は、自宅のファクスが一番確実です!)

田舎をまるごと売り出す

馬路村の仕事を始めた頃、役場で作成されたパンフレットをみると、この事業のパンフレットは、○○さんのデザイン。○○のパッケージは、○○さんのデザイン・・・・これでは、村のイメージが伝わらない。村の暮らしや雰囲気をデザインして売り出したい。「ごっくん馬路村」の仕掛け人の一人である松崎さんの仕事は、こんなところからスタートした。

● 地方の挑戦

おながかすいている時代は、作ったら売れた。お腹がいっぱいになると、「もの(物質価値)」だけでは売れない。ものを売ろうと思うと、イメージが大切。地方の情報はまだまだ出ていない。
 田舎でのものづくりは、不利がいっぱい。生産量が少ないから、ラベルや包装資材も高くなる。ボトリングできる場所もすくない。流通コストがかかる。大量に作るとなると、工場や原料が少ない・・・。
 大量生産できない田舎では、コスト競争になっては勝ち目はない。これが松 さんの結論だ。また、ものを売って行くには、トータルに投資しなければだめ。ソフト(戦略や知恵つまり人の力)がなければ売れない時代だ。

● 情報には社会的メッセージが必要。

馬路村が発信したのは、「過疎の村を何とかしたい!馬路村を元気にしたい!」という田舎のがんばりだと思う。このメッセージが都市部の人々の共感を呼んだ。熱烈なファンが生まれ、自分のこととして宣伝活動までやってくれた。そして一人ひとりとファンが増えていった。地方からのメッセージを送り続ける地道な取り組みが、今日の成功に繋がっている。
 田舎の中小企業は、がんばっていることをうまく伝えれば評価してもらえる。いかにメッセージ(社会提 案や考え方)を伝えるかが大切だ。

● 農業体験を通じた食育

日本の子供は、牛乳は冷たいものだと思っている。フランスの子供は違う。
 フランスには、教育ファームがあって、この中で乳搾りの体験がある。経験した子供は、牛乳はあたかかいことを知っている。
 地産地消を進めるにあたっては、農業などの作業体験が重要。生産者の生の声を聞かせ、自ら体験させることが大切。畜産なんかまさに命の循環が見える産業だ!!農作業の苦労を体験し、ものづくりの大切さと苦労を肌で感じていれば、大人になっても無理な値引きを要求しないのではないかなあ・・・?

● 地産地消の話

一般的にレストランはメニューを開発してから地元食材を仕入れるが、この発想では「地産地消」はなかなか進まない。
 松崎さんの仲間で九州の「ぶどうの樹」では、地元の生産者が生産しているもの(素材)からメニューを開発し、ブッフェ形式の地産地消の農家レストランとして事業展開をしている。「ぶどうの樹」では季節により80%もの地元野菜を使う。はじめに「素材あり」を「バイキングメニュー」で提案するなら規格外野菜の利用も地産地消も進む。

● 松崎流の仕事の進めかた

  1. 「情報」・・・イメージづくり
     ・メッセージをいかに伝えていくかが大切。イメージをいかに作ってファンと共感がもてるか?にかかっている。
  2. 「価値」・・・価値観は、変わっている。物資的価値プラス
     ・過去の価値で勝負していては厳しい。昔の成功体験にとらわれずに新しいことにチャレンジする必要あり。物質的な価値だけだと価格競争に陥る。脱価格競争へ!!
  3. 「融合」・・・付加価値を生み出す出すためにも大切
     ・生産・加工・販売を融合する必要がある。高知でとれたものを高知で加工して高知の人が販売する6次産業になっていくことが重要。つくる人も食べる人も一緒に考えるしくみづくり。
  4. 「顧客」・・・自分のファンを作る
     自分のお客を持っていないと、価格競争に引き込まれる。生産者の自分たちが客に説明、理解を求めることが大切。エンドユーザーネットワークのみが生き残る。
挑戦者に人気の居酒屋「脱」企画会議にどうぞ!!

● 生産者の方々へのメッセージ

「とにかく外へ出て実際にみてきてください!成功事例を表面的に聞くだけではだめ!うちにもあんな人がいたら成功しただろうとか、こんな環境があったから・・・自分のところと比べて成功したところの有利なところを探して、自分のところがうまくいっていない理由にしていては前へ進まない。
 成功者のところへ出かけていって、つっこんだ話を聞いてみる。自分たちの持っている問題点を出して相談してみる。人と人が繋がることで解決できる課題がある。チャンスは都市にも田舎にも常に存在している。