情報プラットフォーム 2010年7月号 No.274

特集 高知の夏 定番商品

財団法人大月町ふるさと振興公社 地域の個性を磨く商品づくり!
[バンカンジュースで地域を活性化!]

河内晩柑(かわちばんかん)。聞き慣れないフルーツ。皆さんはご存じだろうか? 高知県内ではあまり知られていないが、外観は文旦やグレープフルーツのような柑橘である。和製グレープフルーツともいわれ、スッキリとした甘みと酸味、たっぷりとした果汁が人気のフルーツだ。熊本県熊本市河内町で発見されたことからこの名が付いたそうだ(主産地である愛媛県の愛南町では「愛南ゴールド」というブランド名で販売されている)。

地域の特産品を活かした商品を作りたい。そんな思いで開発された「道の駅 大月」の新しい特産品「バンカンジュース」の取り組みと、これからの夢について事務局長の山本さんにお話しを伺った。

◆開発のきっかけ

大月町の特産品といえば何だろう? 宝石珊瑚、たばこ、生姜、養豚、サツマイモ…。大月町らしいものを開発したい。そこで注目されたのが、河内晩柑である。

大月町では、県内ではめずらしく、温暖な気候を生かして「河内晩柑」が生産されている。この果実の収穫には、5月の開花から冬を越して次の年の夏までと長い期間が必要となる。このため味は良いが規格外品がどうしても出てしまう。規格外品といっても味は良い。これを活かしてジュースを作ろう! それが「バンカンジュース」開発の始まりである。

◆ニーズに応える

当初に開発した製品は、果汁にクエン酸や砂糖を加えて調整した希釈タイプのものだった。製品はできたが、売上には繋がっていなかった。「これでは消費者のニーズに合っていない」。5年ほど前から、商品の改良にとりかかった。

新しい商品のコンセプトは、「ストレートで飲めて、添加物等の不要なものを加えない」。この方向で改良を始めた。

モニタリング等を何回も何回も繰り返しながら、果汁とハチミツとを組み合わせたしシンプルな飲料に仕上げたのだ。爽やかな酸味の果汁とハチミツを加えることで出るまろやかさ。レシピは決まった。

新しい商品には、新しいパッケージが必要となる。新商品にあわせて、瓶やラベルも変更した。新商品は、1・タイプのストレードドリンクになった。ところが、1・サイズは、「持ち運ぶには重い」 「気軽に飲めるサイズが欲しい」との要望がよせられた。そこで、500・サイズの製品化も行った。

平成21年度の販売本数は、まだ約5600本。高知大丸で開催されたフェアでも販売したところ、顧客の反応も良く手応えを感じているところだ。

◆バンカンを活かしきる

開発した「バンカンジュース」を元に商品展開も行っている。その商品が、ゼリーとソフトクリームのソースである。

ゼリーは、やはり爽やかな酸味と程良い甘みがうまく絡み合った一品。ソフトクリームとソースのコラボレーションは、これまた抜群で、晩柑は飲んで良し、食べて良しの商品である。現在、シャーベットを開発中で、出来上がりが楽しみだ。

バンカンジュースは、道の駅での販売の他、ネット販売と居酒屋に卸しているとのこと。居酒屋では、酎ハイ、焼酎のバンカン割りが好評で、ジュースを買った方は、ぜひ試していただきたい。

ちなみに、「道の駅 大月」のバンカン以外の特産品では、きびなごサーディン(オリーブオイル漬け)、ひがしやま(さつま芋の天日干し)、イカの一日干し、マグロなど、完成度の高い商品群がある。山の幸、海の幸の特徴をうまく活かした加工品が勢揃いだ。

◆これからの想い

バンカンジュースを柱として販売していき、河内晩柑を栽培している町内の農家に還元できるシステムにしていくのが当面の目標だ。これまでは、規格外品を加工品に回すのだが、ジュースが売れれば、農家の方にジュース用として青果を作ってもらい、地域の農業振興につなげたいとの思いが強い。

近年、どんどん高齢化が進む中での後継者不足が深刻になっている。この問題は、農業のみならず、漁業、林業の一次産業全体にあてはまる。それらは、ほんとに小さな取り組みかもしれないが、道の駅 大月から地域の発展につなげていきたい。

大月といえば、バンカンジュース! と、こんな声が聞こえるように、地域の特産品を活かした取り組みを続けていただきたい。

■道の駅 大月
 (財団法人大月町ふるさと振興公社)

〒788-0302 高知県幡多郡大月町弘見2610
TEL 0880-73-1610
FAX 0880-73-1611
URL http://momoiro-otsuki.com