①経営革新支援事業
業種：その他の一般産業用機械・装置製造業
活用事業：新商品・新技術・新役務開発事業、販路開拓事業
活用年度：Ｈ２０年度、Ｈ２１年度
・事業背景：
国内水産業界の低迷に伴い、漁船の製造が減少し、当社の主力製品（漁労装置等）の受注が減少していました。このことから新たな事業の柱とするべく、これまで開発に取り組んでいたスラリーアイス製造装置を当社のオリジナル主力製品として確立させることが急務でした。
・事業内容：
○新商品・新技術・新役務開発事業
製氷機に対応する貯氷タンクを試作し、スラリーアイス製造装置として製氷機と冷凍装置・貯氷タンクのシステム化に成功しました。また、商品化された製品の求評活動としてデモ機を製作しました。漁業関係者へのデモンストレーションを実施することでスラリーアイス及び商品の認知度が向上し、県内外で当装置の受注につながりました。
○販路開拓事業
販促資料の充実を図るため、パンフレット及びホームページを製作しました。パンフレットはスラリーアイスの特徴を詳しく記すことでユーザーにとって理解し易い内容になりました。
ホームページについても動画を加えたことで商品のイメージがより伝わり易くなりました。
・今後の展開
更なるデモンストレーションの実施により新規顧客の獲得に努めるとともに当装置によって魚価を高め高知県の水産業の振興に寄与できればと思います。
・こうち産業振興基金に対するコメント
中小企業にとって、開発費用及び販路開拓に関する費用の捻出は厳しく、当事業を活用することで費用負担が軽減され、新規事業を円滑に遂行することができました。
業種：食料品・調味料製造業
活用事業：新商品・新技術・新役務開発事業、販路開拓事業
活用年度：Ｈ２１年度、Ｈ２２年度
・事業背景：
消費者のニーズが多様化する中で、高品質商品を目指した１００％高知県産トマトを使用したトマトケチャップを開発しました。そこでこれを機に高品質な商品内容に沿うように自社ブランドを高め、 首都圏等の高級商品市場への販路開拓と地産外商 に取り組みました
。
・事業内容：
○新商品・新技術・新役務開発事業
主力７商品のラベルデザインのリニューアルを行い、高品質商品の購買層に支持されるブランドイメージ構築の足がかりができました。
○販路開拓事業
グルメ＆ダイニングスタイルショー始め首都圏で開催された３展示会に出展したことで、多くの引合いを受け、６社の新規取引先を獲得することができました 。
・今後の展開
他の１０ 商品の ラベル デザインのリニューアルを完成させ、 首都圏の大手百貨店等のバイヤーが納得していただけるような、 当社のブランドを確立させます。 また、これからも高知県産にこだわりを持った商品を開発していくとともに 展示会に出展 するなど し て更なる販路開拓を目指し ます
。
・こうち産業振興基金に対するコメント
基金により一度も出展したことのなかった首都圏の展示会への出展、ラベルデザインのリニューアルを行い、新規顧客、注文を獲得できました。
基金がなければこれほど大胆に経営革新を行うことは決してできなかったと思います。
②建設業経営革新支援事業
業種：建設業
活用事業：新商品・新技術・新役務開発事業、販路開拓事業、人材育成事業
活用年度：平成20年度～平成22年度
・事業背景：
建設業の有する機械、人、地域のﾈｯﾄﾜｰｸを活かして農業分野へ進出し、建設業の経営を維持するとともに新たな農業ビジネスを確立し、地域に貢献・存在感のある企業を目指すことにしました。
・事業内容：
○新商品・新技術・新役務開発事業
ユズの加工品開発（ノンオイルドレッシング）、ギフトボックスを開発しました。従来の嗜好品分野からより幅広い購買層や販売先にアピールできる商品が開発ができました。 。
○販路開拓事業
商品ラインナップが増え、幅広い分野に対して営業活動ができるようになりました。また、展示会に出展したことで、ギフトは百貨店に採用されるなど、成果がありました。
○人材育成事業
展示会終了後に、顧客管理方法や自社製品のアピールポイント、プレゼンテーションの技術を学べる事ができ、今後の商談に活かせるようになりました。
・今後の展開
さらなる商品開発を行い、販路拡大のための顧客ニーズに合った商品メニューを増やします。また、プレゼンテーションの技術を活かして展示会に出展しアピール機会を増やしていきます。
・こうち産業振興基金に対するコメント
助成金が活用できたことで、より多くの商品開発などに付加できたことが大いに役立ちました。
③企業団体チャレンジ支援事業
業種：協同組合及び食品製造業
活用事業：展示会出展事業
活用年度：平成２１年度
・事業背景：
高知県食品工業団地事業協同組合の組合員企業が開発・製造する高知県産商品を展示会に共同出展することで、全国に向けてのＰＲを効果的に実施して、県外への販路開拓を図り、また、新商品開発のための市場ニーズの把握を行うことを目的としました
。
・事業内容：
平成２２年２月に開催された２０１０スーパーマーケットトレードショー（こだわり食品コーナー）へ組合員企業各社が商品を出展しました 。
・今後の展開
大河ドラマ「龍馬伝」の効果もあると思われ、展示会時に名刺交換をしたバイヤー等からのサンプル出荷依頼や商談が、各社において活発に行われています。また、商品パッケージや価格などについて、都市圏で販売する場合の貴重なアドバイスや情報等が得られました。
・こうち産業振興基金に対するコメント
高知県のような地方の中小企業が都市圏に向けて販路開拓を図るうえで、展示会出展は効果的な手法であり、それに活用できる助成制度があるのは非常に有意義と思われます 。