YAMAKIN株式会社 様

じばちゃん (1)受賞おめでとうございます。
地場産業大賞へはなぜ挑戦しようと思ったのでしょうか。応募のきっかけを教えてください。
YAMAKIN株式会社  弊社の開発・生産拠点である高知工場は、1991年に香南市で操業を開始しました。以来、工業用・歯科用の貴金属材料とともに、歯科用のセラミックスや樹脂を開発・製造・販売し、高知県で「ものづくり」に取り組んで参りました。その中で、ものづくりに対する社員のモチベーションアップにつなげようと、高知県で大変権威のある地場産業大賞に応募することにいたしました。新しい製品が出るたび応募し、過去に奨励賞、地場産業賞をいただいて参りましたが、この度、念願かなって最高位の地場産業大賞を受賞することができました。
じばちゃん (2)今回の受賞製品を開発するうえで、一番の山は何でしたか?
 (乗り越えなければならない壁がありましたか?)
YAMAKIN株式会社  近年、歯科業界もデジタル化が進み、コンピュータで歯の形状を設計し、その設計データを元に専用装置で自動加工するデジタル加工が普及しています。 今回の受賞製品はこのデジタル加工に用いる天然歯の色をした奥歯(大臼歯)用樹脂ブロックで、虫歯などによって欠損した歯を治療する際、本製品から削り出したかぶせものを用いれば保険適用で白い歯に治療することが可能です。(保険適用には条件があります。) 本製品の開発において一番の山だったのは、高い強度とフッ素を少しずつ放出する機能を両立させることでした。奥歯は食いしばりなどの強い力がかかるので、その力に耐える高い強度が求められます。そこに、他社品にはない機能をもたせたいと、虫歯菌の付着抑制が期待できるフッ素を少しずつ放出するオンリーワンの特徴を付与する計画を立てましたが、両立させるのは非常に難しく、基礎研究から事業化まで約10年かかりました。
じばちゃん (3)最終審査会(プレゼンテーション)では、何をポイントに準備されましたか。
大賞受賞の自信はありましたでしょうか。
YAMAKIN株式会社  性能の高さを説明するのではなく、雇用の促進による地域貢献や国内外への販売による第二次産業の発展など、この製品が社会にとってどのような位置づけなのかを客観的に説明し、その重要性を認識していただけるようにしました。また、今は単純に良いものが売れるという時代ではありませんので、製品に関連する情報について、何をどのようにユーザーに伝えるのかまで踏み込んで説明することで、よりイメージしていただきやすいプレゼンテーションとなるよう心がけました。さらに、YAMAKIN株式会社では「ものづくり」を「単に品物を製造して出荷するという活動を表すのではなく、使い手に寄り添い、価値あるモノやサービスを創り出すこと」と定義しており、それが体現された本製品の事例を紹介することでYAMAKIN株式会社のものづくりに対する姿勢についても伝えられるようにしました。 審査会は、受賞するかしないかに関わらず、製品だけでなく、会社の取り組みについても詳しく知っていただける非常によい機会だと思います。
じばちゃん (4)大賞受賞後、マスコミから取材があったなど製品のPRに繋がる事はあったでしょうか。
YAMAKIN株式会社  10社近くのマスコミ(新聞およびテレビ)に取り上げていただきました。受賞発表時だけでなく、表彰式、その後の番組企画などPRできるタイミングをいくつも設けていただきましたので、波及効果が非常に大きかったと感じています。さらに、オーテピアや高知ぢばさんセンターなどに長期間展示していただけるので、その効果の持続性も高いと思います。 なお、受賞発表の週のWebサイト閲覧数は通常時から20 %ほど増え、直接お電話等でお問い合わせいただくことも多くありました。
じばちゃん (5)受賞後の受賞製品の業績はどうでしょうか?
YAMAKIN株式会社  高知県内の多くの歯科医院、歯科技工所でご使用いただくようになりました。高知県で製造している製品ですので、高知県のみなさまにたくさん使っていただきたいと考えております。 口の中の環境をよくすることは、健康長寿につながります。歯のことでお悩みの方がひとりでも少なくなるように、メーカーの立場から歯科医療を後押しして参ります。
じばちゃん (6)受賞を活かして次の一手をお考えでしょうか?
YAMAKIN株式会社  高知県での実績をもとに、県外、海外での販売数を増やしていきたいと考えています。そのために、本製品の加工方法や使い方といった情報やサービスをもっと充実させていくことが必要です。さらに、関連材料のラインアップを増やし、歯の治療をひととおりカバーできるようにしていく考えです。
じばちゃん (7)これから地場産業大賞を目指そうとする企業の方にアドバイス(エール)をお願いします。
YAMAKIN株式会社  本製品は高知大学医学部歯科口腔外科学講座や高知県工業技術センターなどにご協力いただき、産学連携で生まれました。高知県は企業の研究開発に協力的な機関が多く、恵まれた環境にありますので、この環境を活かし、優れた製品を作り出すことで高知県の経済に貢献していただきたいと思います。 本賞はPR効果が非常に大きいので、積極的にチャレンジする価値があると思いますし、弊社では、受賞を逃しても、応募書類の作成を通して、製品を客観的に見つめ直すよい機会となりました。 弊社も今回の受賞を励みにして、今後も価値ある製品開発に取り組み、地域医療の充実と発展に貢献して参ります。